何から勉強すればいいかわからない
おすすめの本を教えてほしい…
国家試験が受かった後や入社後に勉強しようと思ったけど、具体的にどんな本を買えばいいの?
今回はそんな悩みにお答えします。
6年間薬局で働いている僕が、新人の頃や現在まで実際に読んでよかった本を紹介しているのでぜひ参考にしてください。
・家での勉強に最適な本を知りたい
・薬以外の本でおすすめはある?
・先輩がおすすめする本を知りたい
今回紹介している本をすぐにポチって、しっかり勉強すれば他の同世代の薬剤師と差をつけることができます。
他の薬剤師より仕事ができるようになりたい、知識をつけてミスを少なくしたい。そんな人は5冊の本で薬剤師の基本を勉強し、薬剤師としてレベルアップしましょう!
無理せず、少しずつに勉強していくだけでも十分ですよ。
▼勉強以外でやるべきことは以下のリンク▼
>>>仕事ができる新人薬剤師になりたい!1年目の4月からやるべきこと15選
薬局薬剤師の仕事は主に5つ!それぞれに必要な能力
薬剤師の仕事をざっくり5つに分けると
・入力
・調剤
・監査
・投薬
・薬歴
上記5つになります。
ではそれぞれに必要な能力、知識は何があるでしょうか?
レセコンの入力
入力の時に必要な主な知識は、公費や調剤報酬等の医療保険の知識です。
法別番号の最初が「12」だったら生活保護だな。とか、加算をして良い条件など、覚えることはたくさんあります。
入力は事務さんがやってくれるから…と入力について覚えない薬剤師がいますが、保険の知識がないと監査ができません。
返戻(保険が通らず処方箋が返ってくること)の原因にもなるので、教えてくれる薬剤師がいなければ事務さんに言って教えてもらいましょう。
調剤
調剤はただ薬をとるだけと思われがちですが、プチ監査も同時に行います。そのため薬の知識も重要になります。
例えば、PPIが分3とかで出ていたら「PPIが分3?」と疑問に思って薬歴を確認したり疑義紹介をしなければなりません。
処方箋に書いてある薬を、何も考えずにとることは誰にでもできます。
薬剤師なら処方箋に書いてあることが本当に正しいのか、この患者はどんな悩みがあるのかなどについても考えつつ調剤することでミスを防ぐことができます。
監査
監査では薬の知識が特に必要です。
薬以外でも加算や保険など調剤報酬の知識も必要です。
患者さんに何かあったら監査者がその責任を負うことになります。
保険の間違いはまだしも、間違った薬や併用禁忌の薬をスルーしてしまうと大きな事故につながりかねません。
そのため新人薬剤師は真っ先に薬の知識をつけ、自分の監査に責任を負うべきです。
投薬
薬剤師が患者さんと関わるのは投薬の時だけです。(9割方)
そのためここで患者さんの悩みや体調などの悩みを把握する必要があります。
そのためには疾患の知識、薬の知識、栄養の知識などに加え、それらを活かすコミュニケーション能力も必要です。
ただコミュニケーション能力は話したり経験を積むことで得られるので勉強の優先順位はそれほど高くありません。
まずは疾患や薬の知識をつけることで患者さんからの質問にも余裕を持って答えられますし、的確な質問や回答ができるようになります。
薬歴の記入
年数を重ねると疎かになりがちなのが薬歴の記入ですが、薬歴はその患者さんの過去から未来までの情報を追える唯一のものなのでとても重要です。
薬歴記入時には投薬時と同様、疾患や薬の知識、栄養の知識など数多くの知識が必要になってきます。
それらの知識を駆使して、その患者さんにはどういったアプローチが必要なのかを判断し、それを次回投薬へ行く人へ伝える。という役割が薬歴にはあるので、しっかり勉強しないと書けないのが薬歴という仕事です。
新人薬剤師におすすめの本5選
新人薬剤師が読むべき本を5冊紹介します。
この5冊を読めば、上記5つの仕事をこなす上で必要なある程度の知識が身につくので、気になる本があればチェックしましょう。
・これが私の薬剤師ライフ
・保険薬局Q&A 令和4年版
・治療薬マニュアル 2022
・病気が見える 応需科の疾患
・誰も教えてくれなかった実践薬歴
上記の5冊について詳しく紹介していきます。
これが私の薬剤師ライフ
20~30代の6年制卒薬剤師50人のキャリアについてまとめた本。
薬局、ドラッグストア、病院、大学、企業など多様な進路を選択した薬剤師が、自身のキャリアについての悩みや失敗談なども交えて紹介しています。
・薬剤師としてどうなりたいかが曖昧
・薬剤師のキャリアについて知りたい
自分の薬剤師としてのキャリアについて若いうちから考え、自分の目指すべき方向を定め、勉強や経験をしていくことで理想の自分に近づくことができますよ。
僕はもっと早く自分のキャリアについて考えるべきだったと後悔しています。
保険調剤Q&A 令和4年版
薬局の現場で生じる疑問や質問をもとに、調剤報酬上の解釈と算定の仕方がQ&A方式でまとまっています。
令和4年度調剤報酬改定に対応し、調剤基本料の考え方をはじめ、調剤管理料、服薬管理料、かかりつけ薬剤師指導料、外来服薬支援料などがわかりやすく説明されています。日常業務で気をつけなければならないポイントがひと目で確認でき、日々の薬局業務の疑問解決に役立つ1冊です。
・調剤報酬について全然わからない
・入力と監査がちゃんとできるようになりたい
僕が持っているのは令和2年版なので買い替えないとですね。笑
改定があると調剤管理料などの新項目ができたり、点数など何らかの変更があるので高くても最新版を買いましょう。
僕は保険の方が薬よりも苦手です。笑
治療薬マニュアル 2022
「何でも載ってる。安心感が違う。ダントツ詳しい」
というキャッチコピーにふさわしく、他の医薬品年鑑の約2倍の頁数を誇る圧倒的情報量を有するのがこの治療薬マニュアルです。
稀な副作用や注意事項、適応外使用の情報も載っているので痒いところにも手が届く本です。
・薬についてより詳しく勉強したい
・スマホでも勉強したい
他にも今日の治療薬や治療薬ハンドブックなどの有名な医薬品関連書籍がありますが、より詳しく知りたい人にぴったりなのがこの治療薬マニュアル(通称:治マニ)です。
情報量が半端ない分ページが薄く、破けやすいです。笑
病気が見える 応需科の疾患
薬学生や薬剤師なら知らない人はいない「病気が見える」シリーズ。図解が豊富でとてもわかりやすく、症状→検査→診断→治療と病気の流れに沿って理解できます。
シリーズ①から全部勉強するのではなく、自分が配属された店舗の応需科に適したシリーズを買って勉強しましょう。
・基礎から病気の勉強がしたい
・せめて応需科については詳しくなりたい
病気が見えると同じく、薬が見えるもわかりやすく勉強になりますが、まずは病気が見えるの方が新人にはおすすめです。
少しずつ勉強すればいつの間にか知識が増えていきます。
誰も教えてくれなかった実践薬歴
この本は薬歴の基本的な書き方・考え方に加えて、薬歴を通した薬学管理の実践的な考え方を症例ベースで解説しています。
よくある症例であっても患者情報や薬剤師の考え方によって服薬指導が変化することを実践的に解説してくれています。また、添付文書や文献、診療ガイドラインの内容をどのように薬歴に落とし込み、どう薬学管理につなげるのかもあわせて紹介しているので明日からの業務に活かしやすい!
・薬歴の書き方がわからない
・投薬で何を質問すればいいかわからない
薬歴の書き方がわかれば、投薬時に何を質問すればいいかがわかります。
薬歴の勉強は、投薬が苦手な人に対してもおすすめです。
5冊読み終えた人の勉強におすすめの本
紹介した上記の5冊を読み終えた、ひと段落ついた。
そんな人に僕が実際に読んでタメになったなと思う本を3冊紹介します。
薬の比較と使い分け100
新人薬剤師におすすめの定番となりつつある「薬の比較と使い分け100」
Ca 拮抗薬『アムロジン』『ワソラン』『ヘルベッサー』…血管と心臓に対する作用,Ca拮抗薬の3つの系統
上記のような薬の比較と使い分け方がわかります。
ベテラン薬剤師でも意外と知らない同効薬の違いがわかりやすく説明されているので新人薬剤師には非常におすすめ。読んだ後からは処方箋を見るのが面白くなります。笑
・薬はある程度覚えたから次のステップへいきたい
・同種同効薬の使い分け方がわからない
薬局で使える実践薬学
薬剤師なら一度は読んだことあるであろうDI Online人気連載「薬局にソクラテスがやってきた」の著者が、実践薬学のノウハウを解説してくれます。
「睡眠薬の分類と服薬指導のヒント」や「CYPが関与する相互作用を見抜くコツ」など薬剤師が気になる実践薬学を知ることができます。
学生の時に学んだことが現場で活かせるので読んでいると楽しくなってきます。笑
・薬局薬剤師
・勉強したことを現場で活かしたい
レシピプラス
薬剤師の雑誌といえば日経DIが有名ですが、レシピプラスもかなりおすすめです。
年に4回発行されていて、1冊1200円なのでお財布にも優しい。そして何よりイメージ図が多くてわかりやすい。
気になった分野の時だけ購入しても良いし、定期的に勉強したい人は定期購読しても5000円程度なので他の専門書に比べて気軽に買えます。
・定期的にサラッと勉強したい
・雑誌を読む感覚で気軽に勉強したい